(2017.6.3)

オレはこの間、自分の中の別人格?と遭遇した。
心理学で言うと無意識の世界の自分、だろうか?
本当に体の深いところから、思いがけず怪物がでてきたようで、
叫んでいるのは自分なのに、意識側の自分としては、人ごとのようにびっくりしていた。

そいつが勝手にうなり声をあげて、本当に苦しそうに、悲しそうに咆哮するのを止められなかった。


オレは狂ってしまったのか?
完全に分裂していた。
自分の声とも思えなかった。


ずっとがまんしていることがあって、そのときも我慢しようと思ったのだ。
少しずつ、心をえぐられるようなことがあったのだ。

でも、大人になるのだ、と決めて何も言わないことにしたのだ。
言えば言うほどこじれて、わかってもらうことはできないのだ、
とあきらめて、もうこれ以上言わない、何も言わない、
と決心していた。
それでも毎回心がざわついていたのだ。
悲しい気持ちを無理矢理押さえつけていたのだ。


と言っても、自分では解消しているつもりでいた。
人に愚痴ったり、うまいもの食べに行ったり、友達とバカ話したり、そんなことで
発散しているつもりでいたのだ。


でも、全然発散できていなかったんだな、と思い知らされた。
オレの心の奥の誰かは、ずっと傷ついていたんだなあと。
もうこれ以上無理だ、と慟哭したのだと思う。


だんだんふり積もって行く我慢、というのが危険だと思う。
あるいは、解決されない我慢。


その時オレは、
どうせわかってもらえないのについに爆発してしまった自分のふがいなさがいやになった。
やっぱり小さい自分。
いろいろ受け止められない自分。
俺は自分が嫌いだ、本当にバカだ、とそのときは言い続けていた。


少し落ち着いてくると、今度は実は自分がこんなに苦しんでいたんだなあ、と思って
何か本当に自分に申し訳ないような、打ちのめされたような気になった。


自分のことでもわからないものだ。


オレは思った。
あの瞬間はどちらにころんでもおかしくなかった。
もう少し自暴自棄になれば刃傷沙汰になったかもしれない。
あの時のオレの精神状態なら、事件を起こしても不思議はなかった。
ほんの少しの差だと思う。他人事ではないのだ、ということがわかった。


怖かった。
身の丈を超えた我慢はよくない。
とつくづく思った。
ごめんな自分。
オレはもう、何と言われようが、もう自分のことを一番大切にしようとおもった。
それが多分、人のことも大切にできる大前提なのだ。