AIとアスペルガー症候群。
AIの特徴について読んでいたら、何か見覚えのあるような気がした。
- めちゃくちゃ記憶力がいい。
- 基本的な情報を細かく入力しないと反応できない。
- そこから推論してAIなりの反応のしかたを学習するが、入力された項目から論理的にしか考えないので、ともするとびっくりするような結論に至る。
- 空気は読まない。
そう、これはアスペルガーの人と働いた時に感じた特徴と似ているのだ。
大きく違うのは、アスペルガーの人は人をひどく傷つけても全然気がつかないが、
自分が傷つけられたことにはとても敏感、つまり感情をもっているということ。
AIには感情はないと思うから(今のところ)(⌒▽⌒)。
アスペルガーの人は雑談を「学習」している印象があった。
一つの型を学習して、その通り話す。
だから会話をすると不自然になったり、こちらがぎょっとしたりするようなことを言ったりするけれど、本人は気がつかない。
たとえば同じように進んでいる会話に見えても、Aさんが言うと笑って許されるのに、Bさんが言ったらむっとされる。この間言ったときには笑って許されたのに、今回は怒られた。
ということがなぜなのかわからず、とまどっているようにみえた。
それぞれの人との関係によって変わるし、また同じ人でもその場の雰囲気や状況によって同じ会話でも和やかに進んだりぎすぎすしたりする。
いろいろなそういう「感じ」は言葉にはできないもので、そういうひとつひとつのできごとについて説明を求められて困ったことがある。
それは「心臓ってどうやってずっと動かしているの?」と聞かれる感じ。
「わからないけど、自然に」
としか言えない。
その時思ったのは、全部の事象を言葉で表すのはなんて大変なことだろう、
ということだった。
多分、人間の世界は論理的ではないことで回っていることが意外に多くて、
それがAIやアスペルガーの人たちには非合理で不可解なことなんだろう。
と思うと、これからの時代、AIさんと共感してうまくつきあえるのはアスペルガーの人かもしれないし、アスペルガーの人の一番のライバルはAIなのかもしれない。
AIがある結論を出した時、そこに至るまでの過程(どういうデータを抽出して、どういう推論でその結論を出したか)は調べようがないそうだ。
なぜそんな結論に?
と人が首を傾ける時、もしかしたらアスペルガーの人が上手に説明してくれる世の中が来るかもしれない。
「AIの通訳者」が次世代の花形職業に、なんて時代がくるかもしれない(⌒▽⌒)。