私を泥沼から救ってくれた友人。

(注)泣けるイイ話ではありません。(~o~)



ある日私は知人からの電話をうけていた。その人はいつの間にか精神病院に入院していて、それからというもの、どういうわけか私に電話をしてくるのだった。
「悲しい・・悲しい・・」
地の底から響くような声。すすり泣き。
それがエンドレス。
いっそう悲しかったのは、あんなに友達がたくさんいることを強調していたのに、あまり親しくない(むしろ私に超意地悪だった(^_^;))私にそんな電話をかけてきて、
「そんなに誰もいなかったのか。」
ということだった。
 


とにかく私は人の気分が人一倍移りやすい。その上もともとうつ体質(^_^;)。
そんなすごいマイナスパワーの電話を数時間聞いていると、自分も陰隠滅滅とした気分になってきた。
「ああ、世の中なんて悲しいことばっかりだ。生きているのがつらい。」
一緒に底なし沼に深く深く沈んでいくばかりだった。
もちろんそんな深刻な電話、切るわけにも行かないし、すでに私は無気力だった(ToT)。



そんなときキャッチが入った。
「ちょっと、今外なんだけどさ、録画してくるの忘れちゃった。超ショック〜!楽しみにしてるドラマなのに!!代わりに録画しといて!絶対だからね!!」
やたらハイテンションで言うだけ言ってあわただしく電話は切れた。
私はまたすごいパワーで現実に引き戻された(~o~)。
キャッチから戻ると、マイナスパワーの電話は切れていた。


そしてまたあるときは、人に会いたくなくてひきこもりになっていた私に
「旅行行こう、皆忙しくってさー、アンタ暇でちょうどよかったよ。すごい行きたいとこあるんだけどさ、絶対イイのよ、ていうのはさ〜・・・」
と、旅行のプレゼンをはじめる。


彼女が優しい気持ちで誘ってくれていると思ってはいけない(~o~)。
ほんとに旅行に行きたいだけなのだ。


この、わが道を行く、遊ぶの大好きで、自分大好き、な私の友人は、親切とか優しいとかそういうところは全然ないけど(~o~)、いつも絶妙なタイミングで私を泥沼から救ってくれるのだ。
本人に自覚は全くない。
私も特に伝える気はない。(~o~)