なんでも神様のせいにするな!

…と思った訳だ。
その人は職場の先輩だった。
非常に穏やかな、自信ありげな感じの人だったが、
後にとある新興宗教の信者だったことを知る。



あるとき、先輩を手伝っていたオレは
データに疑問を覚え、
「これ、違いませんか?
こんなやり方見たことない。
こうじゃないですか?」
と何回も確かめてみた。
しかし自信たっぷりに悠々と構えた先輩は
やれやれ、というふうに穏やかな笑いを浮かべながら、
「それでいいんだよ、つべこべ言わないでそのままやって!
早く!」
と仕事をせかした。

ベテランの先輩がいいと言うのだから、スタンダードなやり方しか
知らないオレにはわからない深い知識があるのだろう、

と,そのまま仕事を続けた。


しかし、あまりに今までと違うので、そのデータを提出した後も
「あんなやり方知らなかったなあ〜。
オレひとりだったら絶対不安でやり直しました」
と先輩に言い続けていた。



しかし結局、そのデータは誤りで
もう少しで一大事になるところだった。
先輩が後日一応確かめたため、その事実が判明した。




そのとき先輩がうそぶいてたのが、
「やっぱり、何か胸騒ぎがしたんだよね。
絶対神様のお導きだと思う。
信心のおかげで何事もなく済んでよかった。」


そのとき心の底から思った。



なんでも神様のせいにするなー!!
テメーの勉強不足と、それに見合わない自信過剰を反省しろー!ヾ(`Д´)ノ
胸騒ぎしたのは、オレがしつこく確かめたからだろヾ(ーー )
と。



もちろん言えなかったけどな。
もやもやさまーず。







…なんでも神様のせいにするのは卑怯だ、とそれ以来思っている。