理想の高さについて。

オレはワタミについて考えていたのだった。
あの自殺した女の子の日記は痛々しかった。
最初は理想に燃えていたのに、日々の仕事量の多さについていけず、疲れ果て、
最後は助けを求める文で終わっている。


そんなに疲れ果ててしまったなら、死んでしまうくらいなら、
そんなところから逃げ出せば良かったのに。
まじめで理想を高く持っていて、責任感が強かったから、
求められた仕事をうまくこなしきれないのが
自分でも許せなかったのだろう。
ここでダメなら、どこへ行ってもダメだ!
と思い詰めてしまったのかもしれない。
だいたい、そんなことを言う先輩とか絶対いるしなー(ーー;)。
で、それをそっくり真に受けて追いつめられていく。



理想をもたずになあなあでやっている職場の人たちは、お互い優しいが、
若さがないとゆーか、生き生きとした魅力がない。
と、公務員の間でバイトをした時につくづく思った。
そして、理想に燃えている人たちは元気でやる気まんまんだが、
少しでも自分より能力の劣るひとや、やる気のないひとに厳しい。
と、店でバイトした時につくづく思った。
中間はないのか、中間は!
(いや多分あるはず、オレが知らないだけで(^^


それにしても、理想と能力とやる気のバランスは難しい。



で、びっくりしたのが、ワタミのコメントの的外れぶり。


「(前略)バングラデシュで学校をつくります。そのことは、亡くなった彼女も期待してくれていると信じています。」
ツイッターより)



本気だとしたらかなり怖い。
理想の実現に燃えている人は、他の事はあまりみえなくなるのだろうか。
考え方、理想、能力、はそれぞれの人間に固有なもので、決して自分と同じものではない。
たとえ社員が社長に共感したとしても、全く一緒のゴールを見ているとはかぎらない。




理想を高く持ち、それを現実に変えていっている人の話を聞くのは爽快だ。
オレはワタミの話はけっこう好きだった。
ワタミは社員の幸せを考えていると言っていた。
オレが怖いのは、自分と同じようにやれば、自分と同じように
幸せになる、と信じて疑ってないんじゃないかということだ。



バイタリティーもひとそれぞれだ。
目のよさや運動神経が人それぞれのように、バイタリティーも人それぞれだと思う。



ワタミが元気よくこなしていた深夜までの残業、飲み会、が
他の人にとっては疲労困憊のもとでしかなかったりする。


そんなのは、やる気の問題だ!夢を持て!


とかいうのは、やっぱ根本的に違うと思う。


そして、そこのところを感覚的にわかっていない経営者は従業員を不幸にすると思う。


全員バイタリティーのある社員だったら、社長にとっては理想なんだろうけど、
会社が大きくなってくるといろいろなタイプの社員がでてくるだろう。


なんか、前に書いたマックの社長の事を連想するな。
あそこの社長も本当に自分をすばらしい経営者だと思っていると思う。
もしかしたら、そんなふうに鈍感でなければ、社長は勤まらないのかな。