データなんて当てにならない。

面白い本を読んだ。
その本によると、
キレやすいのは若者より老人の方だし、
少子化は全然問題ないし、
フリーターや金持ちのバカ息子のおかげで
日本経済はなんとかもってるんだし、
フリーターやホームレスのおかげで
金持ちは金持ちになれたんだし、
だいたい、怠け者が悪いとか言ってるけど、
日本人は昔からあんまり働かない民族だったし。


と、批判されがちなことに対する反論をデータを駆使(^^)しながら
理路整然と説明していくのがおもしろい。


難しそうなデータで説明されると科学的なかんじがして
追いつめられていくような気がするが、
データというのは、その切り取り方、調査対象の選び方などで
いくらでも印象をかえられる。
そして、そもそものデータの取り方が
いいかげんなものもたくさんあるのに、それを前提にして話を
すすめていくと、いろいろでっちあげられる、ということを
次々に暴いていくのが面白かった。



この人が批判している、いわゆる定説が採用しているデータもいいかげんだが、
この人自身のデータの切り取り方もまた、ときに怪しいのだ(^^)。
つまり、ある意見をもってデータを集めると、いくらでもその意見を
支持するようなデータが集まる。


オレはこの人の意見もおもしろかったけど、
自分の中ではいつのまにか判りきっていると思っていたことが
(本やTVでみんなが判りきったこととしていっているからねー)、
実は全然違う見方もできる、という思いがけない視点がおもしろかった。



データに萎縮して投げやりになることもない。
それはそっち側の都合のいい意見に過ぎない、かもしれないのだ。



少し古い本。
全然知らなかったけど流行ったのかな?
皮肉が鼻につく部分もあるが、爽快に感じるところもある(^^)。
作者は謎。

反社会学講座

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