心の形のいいのは生まれつきだろう。

たとえば、同じような不運な境遇で育っても、ひとりは素直に育ち、ひとりは世を恨み人を恨むような性格になってしまう。なぜだろう?


これを言っては実もフタもないのかも知れないが、結局それは、生まれつきの素質じゃないか?
と最近オレは思いはじめている。


見た目の悪いのは、いざとなれば整形という手があるが、心の形の悪いのを治すのは至難の業だと思う。



たとえばオレは非常にマイナス思考だが(^_^;)、自覚して治そうと思っても、なかなか難しい。

アタマではわかっているつもりでも、気持ちや行動がついていってない(^_^;)。
アタマでわかっているのと、実感し実行できるのはぜんぜん別物なのだ。



マイナス思考になろうと思ってなっているわけではないのに、ほっとくと自然にマイナス思考になっている。オレの自然が落ち込んでる状態、みたいな(^_^;)。
これはもう、環境のせい、親のせいというより、生まれつきの資質なんだろうと思う。


オレが思う心の形のいい人No1は、乙武さんだ。「五体不満足」の人。
最初はさわやかすぎてうさんくさい、と思っていたが(~o~)、偶然、いろいろな話を聞いていくうちに、あの人はホンモノだと思うようになった。
オレが印象に残ったのは次の2つのエピソード。


あの人と交流のあった商店街のオヤジの話。

「失礼ですが、あのような状態なのに最初に会ったとき、あまりにもくったくなく『こんにちわ』と話しかけてきたのにハッとしました。あそこまで自然に挨拶できる人はめったにいません」


乙武さん自身が語っていること。

「人と違うということを特に意識したことはなかったが、あるとき気がつき、衝撃が走った。『オレは人とは違う。ということは人と違うことをしなければならないんじゃないか。なにかするために選ばれた人間なんじゃないか。こうしている場合じゃない』といてもたってもいられない気持ちになった。」


フツー、あの状態で「オレは人とは違う」と気がついたら、
「なんでオレだけがこんな目に」とかマイナス思考になると思うよ(~o~)。
なのにまっすぐ使命感にめざめてるし。
だいたい、よほど大人になってから「オレは人とは違う」と気がついたっていうのもすごいな。


なんかあの人には偽善じゃないものを感じる。無理してないと思う。
本当に心の向きが健全というか。
親の育て方がいいというのを超えて、あれはやっぱり本人の資質だと思う。
五体不満足なのかもしれないけど、その分不思議なくらい心の形のいい人なんだろう。