「『世界にひとつだけの花』なんてうそー!」と叫ぶ社長。

先日、会社を経営している友達と食事をした。
なぜ、なかなか職が定まらないオレにそんな友達がいるかというと、まだ何者にもなっていない学生の時知り合ったからだ。
そしてこんなに住む世界が違ってしまっても、やっぱり友達だ。
それは、不思議とウマが合うところと、利害関係が絡まないところで続いている関係なんだと思う。とはいえ、カネのないオレはときどきおごってもらっているが(~o~)。


さて、奴は、最近困っている新人社員の話をした。

「言われたことしかしない、それもちゃんとできない。何回言っても。」

手取り足取り、教育係をはじめ回りの先輩が教えているらしいが、なんというか、ポイントをはずした仕事ぶりらしい。
でも、いちばん困っているのはそこではなくて、

「新人の(実力に合わない)プライドの高さ」

らしい。


「注意するととても落ち込んでしまうから、フォローをいれながらすごく気を使って言うんだけど、注意した仕事自体の内容よりも『私が注意されてしまった。』『私を認めてくれていない』というところにぜんぶ気持ちがいっちゃうんだ」


しばらく「わかりました」とおとなしく聞いているのだが、そのうち

「私は私なりに一生懸命やっています!」

と涙を目にためながら訴えてくるそう。



その話をしたあと、社長がオレに言ったセリフが

「だいたい『世界にひとつだけの花』って違うよな!あれよくないと思う!」

だった(~o~)。
言っとくが、奴はオレの友達の中でも群を抜いて人に優しい性格をしている。


「個性とかなにかって、会社だったら求められている一定のレベルをクリアしたうえで認められるものだと思うんだ。。彼女が一生懸命やっているのは見ていてよくわかってるし、いい子はいい子なんだ。でもクリアもしないうちは人間としてさえ認められないよ、会社じゃ。私自身は雇われていたときはそれは当然だと思って、はやく人間になりたくて(~o~)がんばってたけどなあ。」


で、スマップにやつあたり(~o~)。


「だいたい最近『あなたはあなたのままでいい』とか『個性が大事だ』とか言いすぎじゃね?『世界にひとつだけの花』ってなんだよ!それを社会にもちこまれたら収拾つかなくなるよ。それでつまづくと『一生懸命な私を認めないそっちが悪い』って思うんじゃ、どうしたらいいかわからなくなるよ。」


うーん、奴と仕事の話をすると耳が痛い。
オレが説教されているようだ。(~o~)


オレもその新人社員のような気持ちに陥りがちだからなあ。周りが悪いとは思わんが、
「ああ、また怒られてしまった。オレはダメな人間だ。」
「やっぱこの仕事向いてないかも」
とすぐネガティブになってしまうのだ。
それでやみくもに仕事をするのだが、
『認められてないんだなあ』
とおりにふれ思い、疲れ果ててしまう。
ほめられてのびるタイプ。(~o~)


そんな自分を省みて、

「とりあえずほめてノセてみたら?認められてないって思うとやっぱ凹んで、やる気がでなくなっちゃうんだよ。」

とアドバイスしてみたら、

「それもうやった。ほめたらほめたで『やっぱりこれでいいんだ。社長もやっとわかってきたか』って図に乗ってしまって、ぜんぜん改善しようとしないんだ」

だって。人を使うほうは使うほうで苦労している(~o~)。